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「フォークロアの鍵」(川瀬七緒著)感想

めっきり寒くなりましたね。

今年はなんか秋がなかった気がする、去年買った薄手のパーカーとか2回くらいしか着てない。

毎回季節の初めには「去年何着てたっけ?」ってなって、着るものがない!病にかかる。

「服はたくさんあるのに着る服がない」と言う現象ならよく断捨利系の読み物で見かけるけれど、私の場合はばっさばっさ服捨てすぎて、本当に服がなかったりする

まぁ・・・去年なんとかなったんだから今年もなるはず、うん。

寒くなると猫が私の上に乗ってくると言うお話は以前にもしましたが、そんな時の猫の顔がコチラ。

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何ガ悪イノ?

いやいや寒い時は飼い主を敷物にするなんて当たり前のことですよね、そのために飼い主は存在する、飼い主もそれで満足、ウィンウィン。

・・・ちょっと重いけどね><


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さてさて、図書館で借りた「フォークロアの鍵」(川瀬七緒著)を昨日読み終わりました。

私にしては時間がかかったのは週末だったからです・・・。

フォークロアの鍵 川瀬七緒著

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千夏は民俗学の「口頭伝承」を研究する大学院生。老人の“消えない記憶”に興味を持ち、認知症グループホーム「風の里」を訪れた。入所者の一人・ルリ子は、夕方になるとホームからの脱走を図る老女。会話が成り立たない彼女の口から発せらせた「おろんくち」という言葉に千夏は引っ掛かりを覚え…。乱歩賞作家の傑作長編・深層心理ミステリー。(by「BOOK」データベース)

感想は、結論から言うと、すごく面白かったです。

ヤフーニュースに表示されるブックレビューで面白そうなものはなるべく読むようにしているのですが、正直今まで「おお!」と思えたものは今年はなかったです。

なのでこの作品は衝撃でした。

まず登場人物が面白い。

主人公は食べ方が汚い、字が汚い、ガサツでたいして頭も良くない上にデブな大学院生・千夏。

そしてもう一人の主人公?は私の目から見ると意志薄弱で何でも親のせいにするガリガリに痩せた高校生・大地。

そして物語の舞台となる認知症グループホームの利用者及び管理職や職員。

グループホームの利用者である6人のおじいちゃんおばあちゃんは以下の通り。

修子ばあちゃん
要介護3、ソビエトや中国からの電波攻撃を恐れ、常に筵(むしろ)の貫頭衣や軍手で武装している。ニックネームは「電波塔」。

恭介じいちゃん
要介護3、小銭が大好きで毎日数えている。こだわりが強く、毎日20円、郵便局に貯金しにいくので郵便局のブラックリストに載っている(大声を出したり暴れたりするから)。礼儀作法にもうるさい。ニックネームは「郵便屋」。

幸吉じいちゃん
要介護2、よくご飯を食べたことを忘れる。歌が好き。TVショッピングに目がなく、詐欺にもよく引っかかるが6人の中では一番温和な印象。

みつ江ばあちゃん
要介護3、「物盗られ妄想」が強く、盗人の主犯はたいてい「嫁」。「嫁」は性悪なだけでなく不貞も働くらしく、不貞の相手は左官屋から住職まで幅広い。

三郎じいちゃん
要介護3、夕方になると武士の幻覚をよく見る。若い女性が大好きでよく触りにくるのでニックネームは「色武者」。

ルリ子さん(なぜか「さん」)
要介護4、美貌の老女。歩行もスムーズ、みだしなみも隙がないが徘徊癖があり脱走歴もあり。ニックネームは「くノ一」。


・・・もうこれだけ見てもこのグループホームの職員さんたちの苦労が伝わってきます。

しかもこの6人は全員他の施設を強制退去させられた過去を持つツワモノ。

それぞれが違う次元で話し、会話が不思議と成り立っているかと思えばまた別の次元に切り替わる、攻撃的かつ他罰的で独創性に溢れるその言動は職員を無の境地へ導いてさえいます。

物語の核は錯乱状態のルリ子さんがもらした「おろんくち」と言う言葉の意味を追う作業なのですが、とにかく登場人物が個性的で生き生きしているせいで、ただの探偵もので終わっていません。

私は特に認知症の人の言動に自分の父を重ね合わせとても共感を覚えました。

認知症の人の言葉は、一見何の意味もなく散文的に連ねられているように思えますが、よく話を聞くと妙に筋が通っている場合が多く、「認知症」と言う病を患っている人とは思えない記憶力・思考力が垣間見えることがあります。

例えば以前、父が何度も「バスに乗り遅れた」と言っていた時、母は「今日は一日家から出ていないのに、何言ってるの」と最初は切り捨てていました。

ですが、あまりに何度も言うので、「何のバスに乗り遅れたの?」と聞いてみると、「豊中駅行きのバス」と父は答えました。

そこで母は父が「40年以上前に住んでいた頃の記憶に戻っている」ことに気付きました。

自分も過去の記憶を引っ張り出して、話をあわせていると、父はそのバスの経路やバス停の名前まで話し出しました。

ただ「違う」のは、現在おかれている「時間」と「場所」だけで、それを除けば整合性のある会話が成り立ったのです。

父はどうやらバスに乗れなかったようなので、「じゃあ次はタクシーを使おうね」と母が言うと、父は「そんなんもったいないわ」と笑ったそうな。

このように、少し時間軸や場所をずらすことで、認知症の人とのコミュニケーションが円滑になるケースは介護の現場でもたびたび見受けられます。

もちろん「こちら側の努力がなければ成り立たない会話なんて正常な会話とはいえない、やはり認知症は認知症」ということも出来るでしょう。

ですが、本来言葉と言うものは話し手と聞き手、双方の思いやり(努力)があって初めて成立するもの。

話し手は相手がわかりやすい言葉を選び話し、聞き手は話し手の身になって言葉を受け取る。

認知症の人の場合、その聞き手は通常よりほんの少し頭を使う必要はあるでしょうが、それをすることで、今受け取った言葉がどんな意味を持っているかわかった瞬間の喜びを味わうことが出来ます。

自分のわかる言葉しか理解しない、理解する気のない人には到達できない境地です

私にとってもその境地はとても魅力的で、日々父だけではなく自分の息子にもそれを見出すべくこちらが歩み寄る試みを続けています。

「フォークロアの鍵」の主人公・千夏は民俗学を志し、認知症の人の記憶の奥にある昔話の収集が目的で、ものすごく個性的な人生の大先輩が集まるグループホームを訪れます。

一人一人としっかり向き合い、自分が持っている能力をフル活用して彼らから引き出した言葉には、思いもよらなかった過去の出来事と現在につながる事件が隠されていた。

後半ちょっと突拍子もない流れがあるような気がしないではないけれど、物語を広げ、その後ちゃんとまとめているため読後感はすごく良かったです。

川瀬七緒さんの作品は今回初めて読みましたが、他の作品もぜひ読んでみたいと思いました。







でもって海外ドラマの方はただいま「HEROES」と「ゲーム・オブ・スローンズ」を平行してみてます。

どちらも見始めたばかりですが、私は特に「ゲーム・オブ・スローンズ」、略してGOTにだだはまりです。

こういう大河ドラマちっくなものってそこまで好きではなかったのだけど、お金かかってるだけあってキャストが豪華&世界観がすごい。

続きを見るのが毎日楽しみです♪



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みけこ#

Author:みけこ#
兵庫在住のアラフォー主婦です。家族は配偶者&大学生の長男とダウン症+重度知的障害の19歳の次男、猫2匹。仕事は介護職です。シンプルライフに憧れてます。よろしくお願いします。

■ホームヘルパー2級
■アロマテラピー検定1級
■FP技能士3級

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